今読んでいる「希望の作り方」という本に「ウィークタイズ」という面白い概念について記載がありました。
それは、希望を持っているか?ということを問うアンケート調査から見えてきたものらしく欧米諸国では少し前から認識され始めた概念です。
希望を持っていると答えた人の多くに会社以外の世界に人間関係をもっていることが見えてきたのです。
それは、毎日会うような密度の濃い人間関係ではなく、たまに会うのだが自分のことをよく知っている昔の会社の同僚であったり、学生時代の仲間だったりを指します。
つまり、現時点で自分利害関係がなく、しかし、自分の性格、強み、向き不向きを良くしっているため適切なアドバイスや勇気付けをしてくれる存在になるとのこと。
そのようなゆるい人間関係(Weak Ties:ウィークタイズ)からの得られることが意外に大きく人々の心に影響しているのだなと少し驚きました。
ただ、振り返って自分のケースを考えてみると確かに行き詰った時には久しぶりに学生時代の友人と飲みたくなるし、昔の恩師に会いたくなります。
それは無意識にその効果を体が知っているということなのかもしれません。
ただ、その本にはウィークタイズを得るためにはお金と時間がかかると言っています。
つまり、日々の生活に追われている人にそのような人々と触れるきっかけを持ちづらいということで、そのため社会学の観点からも注目されており、余裕がない人ほど希望が持てないということとも相関しているようです。
翻って、ここから読み取れる私なりの知見は、人脈作りの目的は2種類あり、「ビジネス成功のための知識、経験、機会を得るため」と「自分を見つめ直し、勇気を取り戻すため」という二つの目的があるということ。
また、特に多様性や新しいことへの挑戦が望まれるこの時代だからこそ後者、つまりウィークタイズが大切なんだと強く思いました。
2011年4月1日
ツイート