いつか始めると思っていましたがとうとうその時が来てしまいました。
週末に幕張メッセで開催されていたワールドホビーフェアに子供達と妻を送っていき、結局激混みのワールドホビーフェスに入場してしまったところから話は始まります。笑
当初の目当ては妖怪ウォッチのメダルだったのですが、出遅れたために入手できず、結局目当てのものはゲットできなかったのですがそれぞれ数十分並び幾つかの新作ゲームを体験し、ワールドホビーフェアの会場を離れました。
事件はその後に起こります。
会場である幕張メッセの近くにあるイオンでご飯でも食べて帰ろうと立ち寄ったところ、イオン内でバディファイトというカードゲームのPRカードを配っているところに遭遇、、、まるでワールドホビーフェアで目当てのものをゲットできなかった我々家族の心にひとしずくの癒しを与えるかのように。。。笑
しかし、それがすべての始まりでした。
なんと、カードを配っている後ろにカードバトルの交流試合を行う会場があったのです。
そんなことも知らず、なんの気になし「貰っておいで」と子供達に言い、私はさっさとイオンのフロアマップ上のレストランリストを「何を食べようかな〜」とか思いながら呑気に見ていました。
しかし、しばらくしても子供達が戻ってきません。。。
おかしいなと思い、カードを配っている後ろを見ると何やら子供達がたくさん吸い込まれていく場所が、、、
そこで私は初めて気づいたのです。
「あそこに吸い込まれたな。。。。」
会場に入るとやはり子供達が会場の入り口付近で「バトルをやりたい」と言って会場の係員の方々と話している。
しかも、カードバトルのためのデッキ(50枚ほどのカードの束)は無料で貸してくれるという。
しかも、会場入ってすぐの場所でやり方を教えてくれるという。。。
なんと到れて尽くせるな。。。
しかも、係員の人ともう話がついているようでカードデッキを握っている。しかも、それが最後の一つだという。。笑
ワールドホビーフェアで狙いのものをゲットできなかった子供の心を癒してあげたいという親心がくすぐられ、しかもやり方を教えてくれる、そして無料。。。
やらない理由がない。。。
そして、我々家族はカードバトルの世界に入っていくのです。笑
しかも、さらにそこに一つの奇跡も重なったのです。
やり方を教えてもらい、カードバトル交流試合に長男が参加したのですが、カードをたくさん持っている如何にも強そうな子を相手にレンタルで借りた標準的なデッキで2戦2勝したのです。。。
むむむ、この子はカードバトルの天才か??(ごめんなさい、単なる親バカです。笑)
どんな可能性も疑わない私はそんなことを思い、長男は自分ながら驚き、それならもうちょっとましなデッキにすれば圧勝するのか?
ということで交流試合を終えた後にカードショップに吸い込まれて行ったのです。笑
そして、ワールドホビーフェアには用がないのですがなぜか翌日も幕張のイオンのカードバトル会場に現れる我が家族なのでした。。。。
そんな感じで我が家のカードバトルが始まったのですが、長男がバトルをしているのを待っている間に私はカードバトルについて色々考えてみました。
私が子供の頃のおもちゃのマーケティングといえばおもちゃ屋さんかテレビのCMというというところでしたが、今は、コロコロコミック(漫画雑誌)での連載、テレビや映画でのアニメ放送、お菓子玩具、DSなどのテレビゲーム、などなど同時多重的に子供達にプロモーションしてくるわけです。
どこかの映画評論家ではないですが「恐ろしいですね〜」。。。
そして、豊かになった親は子供達にどんどん新しいものを買い与えるため、子供達みんなが持っているものが増え、その結果持っていないと仲間に入れないという「恐怖心」が働き、ますます広まっていくのです。
まだ、明確な目標もなく精神的にも未成熟な子供達がこの環境から逃れることはかなり難しく、しかし、情報が雨あられのように色々なところから入ってくるわけで、「防ぐ」ことを考えるより「うまく付き合う」ことを考えることが重要な時代かもしれません。
そういう時代の中で「うまく付き合う」ためには物事をプラスに捉えていくことも必要だと思い、ちょっとカードバトルの効能について考えてみました。
長男を待っている間にカードバトルをやっている子供達の風景をみながらまず思ったことは私が子供時代に近所の子供達を集めてやっていた面子やベーゴマに似ているということです。
面子やベーゴマも近所のいろいろな年代の子供達が近所の広場などに集まり、勝つために自分なりに工夫した面子やベーゴマを持って戦ったものですが、今の子供達はカードを組み合わせ自分なりのデッキを作り、いろいろな年代の人たち(下は小学生低学年から上は40-50代の方まで老若男女)とカードバトルを楽しんでいると見ることができると思います。
そこにはどのカードを引いてくるかという運もあるのですが、手持ちのカードをどういう順番で出すのがいいのかとい戦術があり、面子やベーゴマが角を丸くしたりする「物理的な作業」であるのに対して、カードバトルは頭の中で勝つための戦術を考える「論理的な作業」とも言え、肉体労働主体の時代から知識労働主体の時代への流れが玩具の世界でも起きていると見ることもできるかもしれません。
また、時代とともに求められる知識やスキルも変わってくると思いますが、より一層複雑化していくこれからの社会の中でたくましく生きていくためには正確に状況を把握し、そのときのベストな選択をする戦略構築能力が求められ、複雑なカードの機能をもっとも効果的なタイミングで使うことが求められるカードバトルはそういう力を伸ばすことに一躍買うのかもしれませんね。
もう一つカードバトルの効能としてふと感じたことは物理的な対戦相手が必要なカードバトルであるがゆえに他人と話をしなければバトルができず否応なしにコミュニケーションをとる必要があるため、家で一人でテレビゲームをやっているよりよっぽど健康的かつ健全ではないかということです。
また、普通に生活をしている小学生が中学生や高校生、大学生、さらには社会人の若者やおじさんと接する機会はほぼないのですが、カードバトルは上述した通りいろいろな年代・性別の方が参加するため、面識のないもの同士であることに加えて、様々な年代の方とバトルを通して触れ合うことで対人能力に幅と柔軟性が生まれるのではないかと思います。
様々な年代・性別の方と触れ合う機会はなかなか作ろうとしても作れないものですがそれが比較的手軽の作れるという点がカードバトルのもう一つの効能といえるかもしれませんね。
まだまだ経験が浅い世界ですが、わたしが見る限り、そして実際に戦った長男の話を聞く限り、強いカード(いわゆるレアカード)の枚数とバトルの勝率はある程度比例するようです。
カードバトルもビジネスなので当然といえば当然ですが、カード会社が儲け続けるためにはカードを買い続けてもらう必要がある。となると強いカードはスタートデッキのような入門者用カードセットには入れず、別売りの10枚数百円のカードパックの中にたまーーーに入れるわけです。
まあ、アイスの当たりのようなものです。
ただ、アイスはお腹いっぱいになりますがカードはお腹いっぱいにはならないのがアイスとは決定的に異なるところでしょうか。
しかし、カード自体はそれほど高額ではないのため経済的なことが問題なのではなく、カードバトルばかりをやっていると本来子供がすべき勉強や運動など基本的な能力の向上がおろそかになるのではないかということです。
当たり前ですが、1日はみな平等に24時間しかなく「寝ること」、「ご飯を食べること」、「勉強をすること」なども成長中の子供達にとっては非常に重要なことであり、加えて昨今の子供達は習い事なども一つや二つはほぼ確実に行っており、そう考えると子供達は思った以上に多忙なのですが、その中でカードバトルに割かれた時間分本来すべき基本的なことができなくなることが一番のリスクなのではないでしょうか。
こここそ親の役割としてある程度コントロールしてあげることが重要であり、「やることを先にやった上で」という約束事をすることが重要かもしれませんね。
まだ多くの大人の目があるオフィシャルな会場でしかやらせたことがないため子供たちだけのクローズドな環境におけるカードバトルのリスクはわかりませんが、レアなカードなどが欲しい子は喉から手が出るほど欲しいでしょうからある意味貴重品を扱うような注意が必要なのもしれません。
とまあ、今回は「カードバトル」という未知の世界との遭遇であり、まだまだ分からないことだらけですし、短期間でブームが入れ替わる子供のおもちゃの世界でいつまでうちの子供がカードバトルをやるのか分からず、現在のレベル以上に深く入るかどうかもわかりませんが、ちょっと面白いなと感じた世界だったので思ったことをまとめてみました。
ちなみに交流試合の会場で「自分もやりたい!」と愚図る次男と一緒にわたしもカードバトルの基本的なやり方を教えてもらったため家に帰ってから長男とやってみましたが、なんと致命的にも老眼になりだしたわたしには小さな字でカード上に書かれているカードの様々な能力が読めず、、、結果バトルにならずコテンパンにやられました。笑
40半ばにして小3の長男に負けるものがでてくるとは、、、ちょっと悲しい父でした。
終わり
2015年6月28日
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